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尾瀬でミズバショウの植え込みを行いました

 10月14日(火)に、尾瀬、大清水湿原でミズバショウの植え込み作業を、東京電力リニューアブルパワーさま(以下RP)、東京パワーテクノロジーさま(以下TPT)、尾瀬高校の学生のみなさまと共同で行いました。

園芸事業部ではこれまでの工程として

 ・尾瀬での種の採取
 ・百草本社での播種(種まき)
 ・苗の育苗
 ・尾瀬での気候順化(その土地の気候に慣れさせる作業)

 を行い、今日を迎えるまでに採種から3年間を経ています。
 ハミングワークと尾瀬高校が大切に育てた苗を湿原へ植え込むのが、この日の作業の目的です。

 この日は、気温も上がらず天気はあいにくの雨でしたが、園芸事業部のメンバーはたんたんと、雨具を装着し、長靴を用意。
 これぐらいの天候では一喜一憂しない姿に頼もしさを感じました。

 現場では、ハミングワーク、RPさん、TPTさん、尾瀬高校の学生さん、の中で3人が一組になり作業チームが結成されました。

苗の植え込み作業の順番としては

 1.植え込みをする位置を決める。
 2.苗を植えるための穴を掘る。
 3.ポットに入った苗を取り出し、穴へ植え込む

といった作業です。

 まずは、木道の上から雑草や枯葉で覆われた泥の中へ降りると、植え込みを行う場所を探します。
 水が多いところのほうがミズバショウが育つには良い環境とされるものの、
完全な水場だと土台が不安定になり、やみくもに植えれば良いというものではありません。
 また、すでに他のミズバショウが埋まっているところもあり、そこを掘り返すのも避ける必要があります。

 私のチームは、私とRP社員さん共に今回が初めての植え込み作業となり、ベストな植え込み場所の判断に迷います。
 その中で、尾瀬高校の学生さんが唯一の経験者ということもあってアドバイスをもらいながらより良いポイントを見つけていきました。
 場所が決まると、苗を植えるための穴掘りです。
 穴掘りには専用の穴掘り器具があり、竹馬サイズの鉄棒の先端にショベルが向かい合ってついています。
 これを土に突き刺して両側に開くと土をつかんで綺麗な穴を掘ることができます。(写真参照)

 土は泥状になっているので固くはありませんが、草や木の根などが邪魔してうまく器具が刺さらないこともありました。
 そんな時は、手で草などを取り除いている内に、手もカッパもいつのまにか泥だらけです。
 学生さんにいたっては準備してきた服装は全て自前ということを聞き、心配の声をかけるも『まぁ仕方ないですね』と汚れを気にせず進んで作業を進める姿に、社会人二人も奮起せずにはいられません。

 3人で作業をローテーションしながら、掘っては植えを繰り返し、いつのまにか降った雨も蒸気するほど一生懸命に作業をこなしていました。
 取材班で同行しながら、他の園芸メンバーの様子を伺う余裕が無くなってしまったのは想定外でしたが、みんなもそれぞれのチームでコミュニケーションをとりながら満足行く仕事ができたようでした。

 私のチームで共同作業をしていただいた学生さんは3年生で来年は地元を離れて大学に通うそうです。
 また故郷に戻ってきた時に、今日植えたたくさんのミズバショウが出迎える姿を想像しながら作業を終えました。

 今回の作業は、3社と高校生による垣根を越えて行われました。
 この経験を通したことで『尾瀬の自然がたくさんの人々によって支えられている』といった一体感を感じました。
 協力してくださった方々にはハミングワークの仕事での頼もしさが伝わっていれば嬉しく思います。

 宿泊施設へ戻り、最後に取った記念写真を見返すと今日の天気とは対照的に、みな晴れやかに笑っていました。

 今回、このような機会をくださった関係会社各社さま、一緒に作業をしていただいた尾瀬高校のみなさまに厚く御礼申し上げます。